第4章 風水害に備える
1 情報の収集と伝達
(1) 情報を伝える
  台風や大雨は、到来時期の予測が可能です。強い風が吹り始めたり、強い雨が降り始めたときなどは、気象情報に注意し、正しい情報を障害のある人に伝えることが大切です。気象情報で使われる言葉を正しく理解し、適切な支援を行います。
 防災関係機関は、防災行政無線や有線放送、広報車のほか、障害に応じファックスなどを使った緊急通報システムなどにより情報を伝えます。
 防災行政無線や広報車、防災関係の広報などから情報を得た場合は、すみやかに障害のある人にも伝えます。特に、避難が必要な時のサイレンなどを聞き漏らさないよう注意します。
 隣近所や地域の自主防災組織の人は、日頃から情報を伝えるよう心がけ、できる限り早く情報を伝えるようにします。いざという時に情報を伝える人や方法を 特定しておくと、よりいいでしょう。
 湖岸、川原や河川の近くの低地などにいる時は、河川の水位変化やダムからの広報や警報に注意し、早目に他の場所へ移動するよう声をかけ、誘導します。
 山間地や傾斜地などにいる場合は、山からの出水や地下水の色・量の変化、ひび割れ、陥没、隆起など地面の変化、山鳴りなど異常な音などに注意し、異常を感じたらいち早く情報を伝えます。
 流言飛語に惑わされることのないよう、複数の媒体、複数の人で確認し、正しい情報を伝えるようにします。

(2) 情報を得る
 障害のある人などに正しい情報を伝えたり、的確に支援するためには、何より支援者が正しい情報を把握することが大切です。また、障害のある人などの状況や意志などを的確に把握したり、質問に答えられるよう、障害や心身の状態に応じて、メモ帳やホワイトボード、緊急連絡(会話)カードを準備しておきましょう。その際、メモなどが濡れないようビニールで覆ったり、風でとばないよう身体につけるなど、風雨に備え工夫します。
 ラジオ、テレビ、インターネットなどから情報を収集します。
 防災行政無線や有線放送など公的な機関から情報を得ます。
 隣近所や地域の自主防災組織の人は、周囲の状況や対応などを確認し、すみやかに伝えられるよう情報を整理するよう心がけます。
 流言飛語に惑わされることのないよう、正しい情報かを複数の媒体、複数の人で確認するようにします。

(3) 外出時の情報の収集と伝達
 障害のある人などと一緒に外出している時は、支援者が正しい情報を収集したり、すみやかに伝えられるよう準備しておきます。 また、障害のある人などを見かけたら、声をかけ情報の提供に心がけます。
 携帯ラジオや携帯携帯テレビ、端末のインターネットなどで情報を収集します。
 公的機関の広報や放送、電光掲示などから情報を収集します。
 周囲の人から情報を得たり、伝えたりします。